名寄・神居古潭 | おと休2日目は、宗谷本線へ入って名寄のキマロキと、函館本線へ戻って、 旧神居古潭駅の見学・・・神居古潭駅では、近頃、無かった発見が・・・ |
2018/06/24 | |
早朝、誰も居ない旭川駅。木材を多用した落ち着ける雰囲気。 |
2018/06/24 | |
列車は2両編成で、先頭の一両は稚内まで行きますが、後の一両は名寄止まりです。 昨年春の宗谷本線行は、えらい目に遭いましたが、今回は?・・・ 旭川 603 レ 名寄 746 |
2018/06/24 | |
新旭川駅の、独特な車止めが健在なことを確認し・・・ |
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ラッセルヘッドの山・・・ |
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瑞穂(みずほ)駅。板ホームの閑散駅にも関わらず、花壇が整備されています・・・ たとえ小駅であっても地元民に大切にされている事が判ります。 |
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風連駅の跨線橋。通路の外側にプレートガーダーを設けるスタイル。 白い花はマーガレット・・・ |
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名寄駅。頑丈な梁にも注目。 |
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駅から10分程歩いて・・・「キマロキ」が後部から見えてきました。 腕木式信号機は、石北本線白滝駅のもの・・・遠くに出発信号機 手前に場内信号機と通過信号機。 あと一本、写真には写っていませんが、後方に遠方信号機があります。 |
2018/06/24 | |
キマロキ編成の最後尾から・・・車掌車・・・ 窓には板が貼ってあります。 積雪による窓ガラスの破損を防ぐためでしょうか? |
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次は機関車 D51398号機・・・ |
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その次は主役のロータリー車 キ604号機・・・ |
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ロータリー部・・・この回転羽根で雪を吹き飛ばす訳です。 こんなのに巻き込まれたらたまったもんではありませんな。 そういえば被害者が、雪の庭に逆さまに突き刺さっていて、 その周りには、犯人とおぼしき足跡が一切無いという、 推理トリックがありましたな・・・ ロータリー車で飛ばされてきたという少々無理くりな設定でしたが・・・ |
2018/06/24 | |
ロータリー部・・・ ロータリー部へ雪をかき寄せるウイングと、その駆動のためのエアシリンダー 前部台車は3軸です。後部台車のウイングにも注目・・・ |
2018/06/24 | |
後部台車にも除雪用のウイングを装備しています。 この機構は、現地を訪れて初めて知りました。 台車には緩衝バネが在りません。 |
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ボイラーなどは蒸機と同じなので、灰箱も在ります・・・ |
2018/06/24 | |
リベットの多いロータリー車のテンダーは、 D50型蒸機などと同じ20m3テンダーに屋根を付けたものです・・・ |
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寒そうな開放型の投炭室に登る事ができます・・・ 焚口戸の周辺・・・蒸機の場合と似ています。 後継のキ620型では、密閉型の投炭室となりました。 |
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前方にはボイラーが続いています・・・ |
2018/06/24 | |
前方の操作室・・・投雪案内羽根の角度を変える歯車やテコ類。 かき寄せ羽根を操作するエアシリンダーの操作弁など。 |
2018/06/24 | |
操作室から後方を見ると、蒸気の加減弁や逆転器ハンドルがあります・・・ ロータリーの回転速度や回転方向を変える為。 これも実物を見て初めて判りました。 ロータリーが回転する時には蒸機と同じくシュッシュッといったのでしょうか? 音も含めて映像を見てみたい。 |
2018/06/24 | |
続いてマックレー車 キ911号機。かき寄せ雪かき車ともいいます。 居室の下に、ウイング展開時にウイングユニットを、2m程後方に押し出す長いシリンダが見えます。 全長を変化させる事ができる、数少ない鉄道車両の一つと云えるでしょう。 |
2018/06/24 | |
雪をかき寄せるためのウイング・・・ 羽根はエアシリンダと圧搾空気で展開・収容します。 マックレー車で雪を線路上にかき寄せ、後方のロータリー車で遠方に吹き飛ばします。 |
2018/06/24 | |
台車は古風なアーチバー台車・・・ 旧い車両から改造を繰り返したからかもしれません。 |
2018/06/24 | |
そして先頭は再び機関車 59601号機・・・ |
2018/06/24 | |
機関車のスノープロウにはC11274と・・・ キマロキを借り受けた際には、スノープロウが装備されていなかった為、 後で調達したもの。しかし、実際にも スノープロウの使いまわし、流用は頻繁に行われていたようです。 |
2018/06/24 | |
「キマロキ」の全景・・・褐色の花々が彩っています。 機関車・ロータリー車・そしてまた機関車と、三条の驀煙を上げながら 除雪している姿を想像すると、心躍るものがありますな・・・ (この画像だけ高精細にしてみました) 案内板には次のように・・・ 全国で名寄だけにしかないSL排雪列車「キマロキ編成」 北海道の開拓は鉄道とともに進展しました。名寄にも、開拓の鋤がおろされた明治33年(1900年)の3年後、 明治36年に現在の宗谷本線が名寄まで 開通しました。昭和16年には名寄本線、深名線の分岐点として交通の要地となり、 以来、名寄は鉄道とともに歩んだ街でもあります。 その時代の流れとともに、昭和50年12月で全国から国有鉄道のSLが姿を消しました。 ここに展示してあるSL排雪列車編成は、名寄市が北国の鉄路を 守った雄姿を残すため、当時の国有鉄道から貸与されたものです。 「キマロキ」と愛称されたこの列車の編成は、全国でただ一編成のみ、かつて活躍した 旧名寄本線のレールの上で展示保存されています。 キマロキは「SLキマロキ編成排雪列車」といい、機関車・マックレー車・ ロータリー車・機関車の順に連結された排雪列車の頭文字をとって名づけられました。 雪の多い北海道内陸部、東北、北陸地方では線路両側に高い雪の壁ができ、 普通のラッセル式では除雪が困難なためにこの編成の出動となりました。 この列車には、機関区員や保線区員などが十数名分乗し、 先頭の機関車が両側の雪をかき集めるマックレー車をけん引し、その雪をロータリー車が回転する 羽根で遠くへ飛ばし、それを後ろの機関車が後押しするという一連の作業で除雪に威力を発揮しました。 名寄市・名寄市北国博物館 名寄SL排雪列車(キマロキ)保存会 SL59601号機 (蒸機機関車) 製造 大正10年11月3日 川崎造船所 退任 昭和47年10月26日 約51年間運転 全長 16.751m 最大牽引力 800t(1,000馬力) 最高速度 65km マックレー車 キ911号機 (かき寄せ式雪かき車) 製造 昭和13年10月20日 国鉄苗穂工場 退任 昭和50年10月18日 約35年間運行 全長 8,470m 雪の最大かき寄せ巾 7,750m ロータリー車 キ604号機 (回転式雪かき車) 製造 昭和14年11月20日 国鉄苗穂工場 退任 昭和50年10月18日 約35年間運行 全長 19,025m 雪を飛ばす距離 横に30m位 上に20m位 SL D51398号機 (蒸気機関車) 製造 昭和15年1月24日 日本車両製作所 退任 昭和48年9月10日 約33年運転 全長 19,730m 最大牽引力 1,200t(1,500馬力) 最高速度 85km 車掌車 ヨ4456号車 (緩急車) 形式 ヨ3500 製造 昭和29年 川崎車両 展示 昭和63年6月16日 (寄贈者・中田一良氏) 「キマロキ」の移設展示保存 全国では名寄市にしかない「キマロキ」編成の SL排雪列車は、昭和51年(1974年)に旧国鉄 (現JR北海道)から名寄市が無償貸与をうけたが、 最初は名寄公園北側の入り口付近に、新たにレール を敷設して展示保存を始めたものである。 その後、平成元年(1989年)に名寄本線が廃止 となり、名寄公園拡張・改修計画と市立博物館建設 計画に合わせて、名寄公園に隣接する区域の用地を 市が取得した。 平成5年(1993年)に名寄本線のレールの一部を 残し、その線路上に「キマロキ」編成を移設 して展示保存を始め、平成8年(1996年)に 市立北国博物館が開館し現在に至っている。 旧名寄本線は、名寄を起点として興部、紋別を 経由して終点の遠軽までの138.1kmであった。 なお、名寄本線のレールは、当初30kgレール (レール1mの重さが30kg)であったが、現在は 40kgレールである。これは東海道新幹線が、 最初に使っていたレールを50kg以上に敷設 替えをしたので、そのレールを利用して交換 敷設したものである。 準鉄道記念物に指定 平成22年(2010年)に「キマロキ」SL 排雪列車を、JR北海道旅客鉄道株式会社 が準鉄道記念物に指定した。 名寄市文化奨励賞を受賞 長年の「キマロキ」展示保存管理活動に 対し、名寄SL排雪列車(キマロキ)保存 会が、平成21年度(2009年)名寄市文化 奨励賞を受賞した。 北海道文化財保護功労賞を受賞 長年の「キマロキ」展示保存管理活動に 対し、名寄SL排雪列車(キマロキ)保存 会が、平成25年度(2013年)北海道 文化財保護労賞を受賞した。 一部脱字と思われる箇所がありますが、修正せずそのまま掲載します。 東海道新幹線が当初40kgレールを使用していたというのは、初耳でした。 |
2018/06/24 | |
隣接する名寄市北国博物館も見学。 縄文土器類・・・ |
2018/06/24 | |
そりで荷物を運ぶ・・・ 凍てつく寒さの中、大変だったでしょうな。 |
2018/06/24 | |
見学を終えて・・・ 小さくまとまりの良い建物・・・ |
2018/06/24 | |
駅周辺を一周してみます。 名寄駅に到着した気動車。 |
2018/06/24 | |
すると駅前辺りでレンガの農業倉庫を発見・・・ 名寄農業倉庫1号。 建築日は昭和34年10月5日となっていました。 レンガ寸法は 215×100×60mm でした。 |
2018/06/24 | |
今度は、形のよろしいレンガ蔵を発見・・・ 寒さ対策か、住居と密接しています。 名寄 746 1057 レ 旭川 1248 |
2018/06/24 | |
旭川へ引き返します・・・ 再度、風連(ふうれん)駅で見る、マーガレットの群落・・・ この時期の北海道の花の美しさに誰も着目しないのはなぜ? |
2018/06/24 | |
外来植物ですが、すっかり北海道の花と化してしまったデルフィニウム・・・ 北海道では夏越しできるので、多年草となり増えるそうです。 多寄駅。 |
2018/06/24 | |
マーガレット・・・ |
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比布駅では形のよろしいレンガ倉庫・・・ |
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旭川で昼食・・・ 旭川 1248 1347 レ 納内 1406 |
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納内(おさむない)駅前・・・ 人影が見当たりません・・・ |
2018/06/24 | |
納内に残された名建築・・・ 医院だったと思われます。 |
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バス停近くに在る、開拓記念公園・・・ 納内 1406 1438 |バス\220 神居古潭 1446 |
2018/06/24 | |
神居古潭バス停で降りて・・・ 昨年春にも訪れていますが、その際は時期的に早すぎて、 通行止めで橋を渡れず、あえなく訪問失敗の憂き目を見ています・・・ 今回も「橋をなおしています」の表示・・・先回に引き続いて嫌な予感・・・ |
2018/06/24 | |
さらに進むと・・・ 「左折できません」の表示・・・ますます嫌な予感・・・ |
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橋は渡れるようです・・・ 良かった・・・ |
2018/06/24 | |
石狩川を渡って暫く行くと動輪とトイレが見えてきました・・・ |
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続いて駅本屋が・・・ 旧神居古潭駅舎 旭川市指定文化財 明治23年、北海道の内陸開発の拠点として旭川村 が設置され、明治31年7月16日には空知太(現在の 滝川)から旭川まで鉄道が開通した。 当駅は、明治34年12月3日に神居古潭簡易停車場 として設置、明治36年5月15日に神居古潭駅となった。 この駅舎および便所は、明治43年に建設された。 その後、大正末期から昭和初期にかけて一ないし二度 の増改築が行われたと推定されるが、建設当初の 遺構はよく残されている。 昭和44年9月30日、函館本線の納内〜伊納駅間が トンネル化されたことにより、神居古潭駅は廃駅と なったが、明治期の数少ない駅舎建築として貴重で あることから、平成元年に廃駅時に姿型をもとに 復元を行った。 建物は、典型的な小規模駅舎建築であると同時に、 明治期における西洋建築意匠導入時の特徴を残す 数少ない現存例であり、道央・道北の鉄道発展史を 考える上でも貴重な例である。 平成3年3月15日指定 |
2018/06/24 | |
装飾的な造作が目に入ります・・・ |
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梁を活かして・・・ |
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駅本屋の裏手には木造倉庫があり・・・ さらにその裏手には・・・ |
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なんということでしょう・・・ 久しく新発見の無かった貴重な油庫が・・・ |
2018/06/24 | |
別角度から・・・構造は木造の建物にトタン板を貼ったもの。 もともと在ったものを修復したのではなく、 旧い図面などを元に新製したものののようにも思えます。 壁構造が似ているのは剣吉駅のものがあります。 屋根は下金山駅の倉庫に似ています・・・ 建物財産標の類は見当たりませんでした。 |
2018/06/24 | |
木造倉庫・・・と裏手の油庫。 どちらも棟木が突出していて、神社建築風・・・ |
2018/06/24 | |
駅本屋・木造倉庫・油庫と続いています・・・ 途中から木が生えてしまった、石垣にも注目。 |
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次は橋側から見て左手、レンガ橋脚の遺構・・・ レンガは色の濃い焼き過ぎ煉瓦です。 |
2018/06/24 | |
レンガ橋脚と9600型蒸気機関車。 |
2018/06/24 | |
C57型蒸気機関車。4次型でC57のラストナンバーです・・・ 動力逆転器は通常の手動式に置き換えられています。 重油タンクも目に付きます。 デフレクタは縮小されていないようです。 |
2018/06/24 | |
D51型蒸気機関車・・・なめくじとも呼ばれる初期型。 北海道形らしくデフレクタが縮小されています。 |
2018/06/24 | |
さらに行くとトンネルが・・・ 神居古潭トンネルです。 |
2018/06/24 | |
コンクリートの補強が残念ですが、 とりわけ地質の悪いところを掘ったトンネルなので 致し方ありません・・・ 案内板には次のように・・・ 写真・図が無いと判り難いですが・・・ 土木学会選奨土木遺産 旧函館本線神居古潭トンネル群 神居古潭トンネル 春志内トンネル 伊納トンネル 伊納隧道 ●トンネル群説明 北海道官設鉄道上川線の建設で最難関の渓谷を貫いたトンネル群。我が国初の蛇紋岩質を採掘した 神居古潭トンネル、動輪の紋章や北の文字を要石に刻んだ伊納隧道、工事責任者に田辺朔郎を 迎え、琵琶湖疎水建設の技術者も工事に従事したことが特筆される。 ●土木学会選奨土木遺産 ・土木遺産の顕彰を通じて歴史的土木構造物の保存に資することを目的として、平成12年に認定制度を設立。 推薦および一般公募により、年間20件程度を選出している。 ・旭川市内においては、「旧函館本線神居古潭トンネル群」(平成27年度)、「旭橋」(平成14年度)、 「覆蓋付緩速ろ過池(春光台配水場)」(平成25年度)の3施設が選奨されている。 補足:蛇紋岩(じゃもんがん)質はもろくて崩れやすく、トンネル掘削が難しい事が知られています。 |
2018/06/24 | |
短い神居古潭トンネルの先は、かなり急なSカーブが続いていますが、 時間が無いのでここまでで引き返します・・・ 自転車で伊納駅から旧線を伝って来ることもできるようで、 次回はトンネルを見学しつつ、それに挑戦したい。 |
2018/06/24 | |
旭川方へ行ってみます・・・ 旭川方から見る油庫・木造倉庫・駅本屋・9600型蒸気機関車。 |
2018/06/24 | |
ホーム上の落石防止柵・・・ 地質を表しています。 |
2018/06/24 | |
川側のホームは、 頑丈そうに見えるコンクリート脚上の桁やアーチに乗っていますが、 そもそも、脚が沈下してきているため、ホームはガタガタ。危険な状態です・・・ 辺りは、地質の悪い蛇紋岩質なためでしょうか? 神居古潭 1446 1619 |バス 納内 1627 1651 |
2018/06/24 | |
神居古潭から納内までバスで戻ってきました・・・ 生えた草がアクセントになっている石倉。 |
2018/06/24 | |
石倉全景・・・先程のレンガ造りの医院の裏手辺り・・・ |
2018/06/24 | |
北海道らしい木造建築・・・ |
2018/06/24 | |
納内から一旦、旭川へ・・・ 納内 1627 1651 レ 旭川 1710 |
2018/06/24 | |
旭川からはライラック38号。当日は旭山動物園号として運行されていました・・・ 車内でのイベントが色々・・・ 旭川 1710 1730 レ旭山動物園号(ライラック38) 札幌 1855 1905 レ 北広島 1921 1923 レ 苫小牧 2007 |
2018/06/24 | |
苫小牧のホテルでは札幌駅で入手した駅弁・・・ |
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