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 転車台  20m Turntable OJゲージ、20m級、下路式転車台を製作します。
いきなり多くのリソースを投入して、果たして上手くいくのでしょうか?

このようなOJゲージ・ターンテーブルをフルスクラッチします。



2023/06/22
写真は12mm厚シナベニヤ3枚を重ねて接着して、ベース板を製作しているところ。
ピットを切り抜いた円盤も、無駄なく利用します。

旋盤で挽いた軸受部品他・・・
OJ機関車程度の軽荷重なため、必要性はほとんど無いものの、
軸方向の高荷重に耐えるアンギュラベアリング 7200AW(NSK) を使用しました。

軸倒れ方向への抗力が少なく、この選択が正しかったのかどうかは、当初、判断がつきませんでしたが、
外力が加わった際に、無理に逆らう様な事にならず、結果的には良かったような気がします。

ベアリングが入る方の部材は、小型旋盤の為、チャッキングが難しいので、
部材中心にM14のタップを立て、それを直接、旋盤の主軸にねじ止めしました。


軸受部品を仮組みしたところ・・・

計画図です・・・
転車台橋・ピットの下に、もう一枚円盤が隠されていて、
その円周に釣り掛けた、二組のギヤードモーターで駆動します。

転車台橋や円盤の質量は、中央のアンギュラベアリング一個で支える形となります。

ベアリングによる支点を上方に、重い真鍮製ハブや円盤を下方に配置したことで、重心を下げ、
全体としては、やじろべえのように、自然に安定した姿勢を取る様な、重量配分としました。


ドア用の丁番に取り付けた、転車台駆動用のギヤードモーター。
たまたま、動きの滑らかな丁番が在ったので流用しました。

ギヤードモーターは秋月電子で購入した MG1012-0635-298L ギヤ比 1:298 です。
どういう訳か、このモーターは起動電圧のバラツキが大きいので、3個購入し、
そのうち起動電圧の近い2個を選択・使用しました。

駆動音は円盤に反響したりするので、それなりに音がしますが、
実物、転車台牽引機の動作音と似てなくもないので、それほど都合が悪くはありません。
なお、実物の牽引機も、ギヤードモーターと同じく、多数の減速ギヤの組み合わせで構成されています。

駆動タイヤは、Oリングで代用しています。
これを2セット作って・・・


組み立てた状態を下から見たところ・・・
円盤に対して偏荷重にならない様、
ギヤードモーター2組を対称な位置に配置し、円盤外周を回す仕掛け。

こうして見ると、中華テーブルみたいですな。

軸受けにベアリングを使用した事と、ギヤードモーターの採用、円盤自体の慣性で、
かなりな低速度でも、安定に滑らかに回ります。
これは実感的な動きが期待できそう・・・


釣り掛け式にしたギヤードモーターを横から覗いたところ・・・
自重で、Oリングのタイヤが円盤外周に接触・追従するようになっています。

転車台駆動は、ゆっくり回そうと減速比を大きく取ると、回転力が過大となり、
鎖錠装置などを壊して大惨事となる恐れがありますが、
中華テーブル方式は、タイヤが空転するだけなので、そのような心配はありません。

円盤の回転速度は全速時(6V)で、一回転80秒くらいです・・・
なお、実物の転車台は、一回転1~2分くらいと聞いています。


苦労するかと思いましたが、意外にも、駆動関係は大過なく出来たようなので・・・

次は、ピットの中央部に行くに従って、すり鉢状に低くなる状況を、
石粉粘土で表現しようと思ったのですが、乾燥収縮により激しくひび割れ・・・


まだひび割れが埋まっていません・・・
転車台駆動用の電源と制御部は、継電連動盤(もどき)に内蔵させています。
手前の線路は、製作途中の引上線。


ひび割れを埋めては削り、埋めては削りを何回か繰り返し・・・
ようやく写真のような状態へ・・・

ピット円周部の切り欠きは、転車台橋の点検作業用スペースで、
実物では大抵、設けてありますが、模型では忘れ去られている事が多いようです。


継電連動盤に設けた、転車台モーター制御部。
一つのつまみで電圧調整・極性反転可能で、速度調整・左右回転ができます。
ワンハンドルで前後進可能なパワーパックが在りますが、それと同様です。
写真のつまみは停止位置です。


その、転車台モーター駆動回路。
高出力OPアンプ IC1 NJU77902 を、BTL接続(Bridge Tied Load)しています。
0.1Ωの R6-R9 は不要に思われるかもしれませんが、回路の安定化目的です。

なお、この抵抗値を1Ωなどに大きくすると、回路自体の安定性は高まりますが、
駆動する2つのモーターの同調性は損なわれます。
(例えば低速時、一方のモーターが停止状態なのに、もう一方が回転している等。)

回路は、また二つのモーター間の共通インピーダンスを無くすことで、
制御性を改善しています。
これらの工夫で、転車台橋の回転は、加速減速も含めかなりスムーズ、実感的となりました。

D1~D4はモーターからの逆起電力によって、
OPアンプの出力段が、破壊されるのを防ぎます。

定常的に可能な出力電流は、電源電圧・放熱能力にも依りますが 200mA 程度です。
電源電圧は、DC6Vが標準ですが、DC3Vでも動作しました。
(この回路の、最高出力電圧は電源電圧とほぼ同じになります。)


転車台モーター駆動回路の実装状況。
子基板に乗っているのがOPアンプのNJU77902。



2023/10/25
気温も下がり、レイアウトルームでの作業も可能になったので、
転車台の製作を再開します。

サーキュラソーやフライス盤を使って、
転車台橋の材料切り出し、端部の車輪軸承の切削加工を行いました。
プロトタイプは、かつて千葉気動車区(稲毛~西千葉)に在った、20M下路転車台ですが、
製作の都合で、車輪軸承の構造は、実機とは大分異なってしまいました。
また、強度や製作の都合から、レール下の桁は下辺を外側主桁と揃え、
実際より太くしています。

外側主桁は、t1 の真鍮板としましたが、全長が 444mm あります。
しかし、近隣の模型店には、そのような長い材料の在庫が無く、
稲見鉄道模型製作所さんから通販で購入しました。


2023/11/03
転車台橋、骨組みの組み立て・ハンダ付けを行いました。
材料切り出しを正確に行ったので、
ここまでは、キット組みの如く楽な組立てでした。

形が出来ると、転車台の傍で遊んだ旧い記憶が呼び覚まされ、
思わずニヤニヤ・・・嬉しくなります・・・
しかし、工作はこれからが難関です。


2023/11/10
写真は、ピット側壁をルーターで仕上げているところ・・・
転車台中心軸に掛かる治具を作って、
中心からの側壁までの距離を精度良く、かつ滑らかに仕上げました。

転車台橋の点検ピット(円周上の切り欠き部分)から切削を始めると、
刃掛かりの点から都合が良いです。


円周線路の枕木を敷設しているところ・・・

枕木が正しく中心軸から放射状に並ぶように、
ここもやはり簡単な治具を用いました。


ピット・コンクリ床面の塗装は、後程、さらに調整していきます。

小さくて見づらいですが、集水枡の蓋を、
プラ板からフライス盤で製作し、接着しました。



2023/11/17
転車台電動牽引機の製作です。
牽引機下回りを、所定の位置にテープで仮止めして撮影・・・

転車台の転回中は、大歯車の回転が印象的ですので、
模型でも牽引機が動くと、大歯車が回るように作りました。
この辺りの歯車構成は実機と同じで、実機と模型では、動力伝達方向だけ逆になっています。

歯車はモジュール0.3(歯ピッチは 0.3×π(パイ)=約0.94mm)の
真鍮製歯車を加工して使用しました。

大歯車に対しては、歯ピッチがオーバースケールですが、仮にスケール通り作るとすると、
多分、老眼の身には判別できなくなるので、これで由とします。

また、大歯車の肉抜き穴は、実機は扇形ですが、横着して丸穴6個で抜いています。

動輪の奥にも、歯車がチラッと影を覗かせます。
補助輪は、外径 Φ5 のベアリングを使用しました。


ちなみに、転車台牽引機の実物例・・・
福知山駅前にて。
転車台の転回中、下半分が見える大歯車の回転が、印象に残ってます。


転車台牽引機の足回り・・・
動輪の奥にも歯車。
補助輪の先には排障器。
砂撒き管も見えます。



2023/11/24
牽引機と転車台橋の連結部を製作しました。

連結部は実物同様、転車台橋の上下動(作例では 1mm 程)に対応させねばなりません。
その際においても、牽引機の動輪、補助輪共に浮き上がらないようする必要があります。

実物では、複雑なリンク機構が設けられている場合もあるようですが、
詳細判らず、実現も困難なので、
ここでは実機の雰囲気を残しつつ、模型的解決を考えました。


連結部を下から見たところ・・・

転車台橋の上下動は許容し、その他の動きは、ある程度拘束せねばなりませんので、
簡単な構造で済ませるのは結構難しく、その後の調整も時間が掛かってしまいました。

写真では判りにくいですが、
緑矢印の関節はルーズな結合となっていて、主に上下動に対応します。
スプリングは、牽引機が左右に首を振りすぎて補助輪を脱輪させない為の、復元バネです。

赤矢印部分は、リング型マグネットで吸着させています。
これから、牽引機の頻繁な着脱が予想されるのと、
過大な力が加わった際に、ここから切り離される事で、被害が全体に及ばない様するためです。
主桁が歪んだりしたら大事ですからね・・・


牽引機上回りの板材を、DRO付きフライス盤・Φ2エンドミルで
大体、切り出しを終えたところ・・・
窓の両脇には少し段差をつけています。


牽引機の内部は、床板の上へまとめました・・・



2023/12/01
牽引機の上回りを組み立てました。
おかげで折角、回転するように作った大歯車は、半分隠れてしまいました。


実機は、電車のマスコンハンドルの様なもので制御されます。
転轍テコのようなものは、駆動輪の逆転レバーです。
腰掛けも在って、窓上には配電盤。

小さくて見えにくいですが、
配電盤上には、三相交流の開閉器(ナイフスイッチ)が在ります。
配電盤と開閉器は、フライス盤で一体に削り出しました。
開閉器の刃が入る三つの隙間は、t0.3 メタルソーで削りました。

その隣の丸いものは、電鈴かもしれませんが、よく分かりません。
Φ2の真鍮線を埋め込みました。



2024/03/27
転車台橋に、リベットを打った帯板をハンダ付けし始めました。
リベットの詳細は、リベット打出器 などに記しました。



2024/04/19
ようやく線路を取り付ける運びとなりました。

レールは37kg軌条なので、コード100レールを使用。
レール塗装はミッチャクロンを筆塗り後、アクリルガッシュ(ターナー)の
ランプブラック(8-A)を下塗り、乾燥後、バーントシェナー(34-A)で重ね塗りします。
このような工程を踏むと、筆ムラが却って実感的に見えてきます。

枕木はセピア(35-A)で、筆ムラを残すよう薄く塗っています。
プロトタイプの転車台橋は、橋梁枕木を使用しているので、普通枕木より少し太いです。
5×5mmの桧角材を枕木とし、スパイクします。
犬釘が長く、枕木を貫通するので、下にコルクボードを敷いて作業しています。


スパイクする工具は、ラジオペンチに写真のように、
ダイヤモンドヤスリで、顎の片側だけ縦にスジ掘り加工して(←矢印)
犬釘を掴み易くしたものを長年使っています。
これで、これまで何千本スパイクしたことか?・・・

犬釘は、少し細目の HO N3用(現在はコード70用)を流用しています。
これならば、サイズが実感的な上に、
スパイク時に下穴を開けずとも、枕木が割れる事はほとんどありません。

Oスケールでさえこうですから、
本来のHO用がどんだけオーバースケールなんかい・・・
ということでもあります。


線路の裏側です。
犬釘が貫通するので、ショートを防ぐため、短く切った後、
さらにモーターツールで凹型に削ります。



縦桁に、枕木をねじ止めするためのタブ(赤矢印)を、ハンダ付けしてあります。
ネジ穴が2か所開いているのは、寸法を間違えた為・・・

中心軸周辺の真鍮ブロックは、後程、網目板が被さり隠れます。
中心軸に向けての、M4キャップボルト(緑矢印)が回り止めとなっています。
見えない位置に在るわけではないですが、
この位置まで来ていないと取り外しが非常に難しくなるので・・・

横桁上に乗っている、鎖錠装置の鉄管を支えるスツール(青矢印)の製作法は、
フライス盤の技法 スツールの製作 に記しました。

主軸に穴が開いているのは、配線と鎖錠装置の駆動軸を通す為です。




2024/05/10
鎖錠機構と転轍テコの様な部材を、製作・取付けました。
写真は仮組みの状態で、鎖錠装置は解錠位置です。

テコのレバー部は、t1 真鍮板から切り出した物に、
小片を細々ハンダ付けしました。
一方、基部はフライス盤で一体に削り出しました。



2024/05/17
鎖錠装置・通電機構等を組み込むに当たり、
今後、分解が困難になるので、ここで先に塗装してしまいました。

塗装は、先ず、ミッチャクロン吹付け後、
ガイアノーツの(33222)オキサイドレッドを下塗りして、その上に

Mr.カラー(81)あずき色(赤2号)と
Mr.カラー(114)RLM23レッドを等量混合し、
それにフラットベースあらめ・ラフを5%程加えたものを、重ね塗りしています。

なので、主桁の影の部分に、グラデーションがついて、
軽度なウェザリングというか、立体感が強調されているのが判ります。

本当は、ガイアノーツの塗膜の厚さを感じさせない、
あたかも染料で染めた様な、シャープな仕上がりが好みなのですが、
ガイアに色が無かった事から、初めてMr.カラーを大量に使いました。

カタログに、「使用樹脂は肉持ち感(厚み)があり・・・」とあるように、
僅かに、ボテッとした印象の仕上がりになるようですが、
塗り直す程の事ではありませんし、
ハンダ付けの手際の悪さも、うまく隠してくれました。




2024/05/24
レールを取付け、鎖錠装置のリンク機構を組み込みました。
中心軸辺りの構造は写真の通りで、中心側から、
①鎖錠装置の駆動軸。②パイプ。③配線。④転車台橋主軸の順です。

①駆動軸は、ピット下の円盤に載せたサーボモーターで動かします。
次の②パイプは、配線と駆動軸とを、直接接触させない為で、
駆動軸につられて回転しないよう、一端が敷板にハンダ付けされています。
③配線はレールへの給電と牽引機の照明用です。
④主軸には、マイナスネジのように溝を切り、配線経路とする他、
主軸と転車台橋の位相合わせの目安としています。


転車台全景。
このように鎖錠装置リンク機構の見える部分は、ほぼ実物と同様の構造としました。
転車台橋に、モーター類を載せない様、工夫したので、余計なものが目に入らず、
実物同様、スケルトンな景色を楽しめます。



2024/05/31
転車台橋への給電と、サーボモーターを使った鎖錠装置についてです。

円盤の裏に、同心円状にレールをスパイクし、4組の集電ブラシと中心軸から給電します。

外周から、①N、②Sは転車台橋レールへの給電で、180°ずつ分けて給電します。
③鎖錠装置を駆動するサーボモーターのPWM制御信号
④サーボモーターの電源+5V
⑤サーボモーターの電源GNDで、ここだけベアリングを通じて中心軸から給電しますが、
ここに落とし穴が隠されていました。


最初、鎖錠装置が上手く動作しなかったので、自作接点の接触不良と思い、
接点を三箇所で接触するように改造しました。
しかし、よく調べると、実は、主軸ベアリングの通電の方に問題があって、
転車台橋の回転中、半分くらいしか通電していませんでした。

高荷重用のアンギュラベアリングを使った為かもしれませんが、
意外にも、ベアリングを通じての給電は、不確実である事を思い知った訳です。

結局、これは主軸に燐青銅線を補助接点として追加することで解決しました。


矢印↓がサーボモーター。
主軸と同軸に設けた、鎖錠装置リンク軸を駆動します。
写真は鎖錠位置。


写真は解錠位置。

サーボモーター駆動信号の生成は、
分岐器転換用に作ったPICマイコン基板と、ファームウェアをそのまま流用しました。
サーボモーターの腕の回転角は、180°になる様、
ファームウェアを設定しています。

サーボモーター隣の基板裏には、円盤に穴を開けて、
サーボモーター電源にデカップリングした電解コンデンサが収まっています。



鎖錠位置です。


解錠位置です。
鎖錠ピンが出入りするのと、
手前に見える、転轍テコのようなものが連動します。



2024/06/07
ところで、周線側の閂(かんぬき)を設置する前に、ピット側壁を仕上げる必要がある事に、後で気が付きました。

時代的に少々無理がありますが、レンガ愛好家としては、ピット側壁はレンガ壁のタイプとしたいので、
レンガペーパーを作成するサイト model brick yard でデータを作成し、
この為に、急遽購入した廉価なレーザープリンタで印刷しましたが、
やはり廉価なレーザープリンタでは具合悪いのか、どうにも発色が冴えない点が悩み・・・

レンガの積み方は、サイト上で色々設定できますが、もちろん英国積みとしました。
レンガの目地は、バッキンガム・セントラルのデニー氏の手法に倣って、
横目地だけ、罫書針で筋目を付けました。
縦目地も入れると良いのでしょうが、横目地だけでもかなり立体感が出ます。



レンガ側壁の状況。
少しウェザリングを施しています。
コンクリのピット底も塗装しましたが、なかなか思い通りいきません。




撮影:無軸 2021/06/25
ちなみに、レンガのピット側壁の実例。
北海道 旧ふるさと銀河線 陸別駅構内の転車台。
1910(明治43)年に設置されました。
一寸、判りにくいですが、レンガの積み方は英国積みで、
側壁上面はコンクリですが、これは後年の補修・追加工事の可能性もあるように思います。

他にも、日豊本線の柳ヶ浦機関区がレンガ壁の転車台でした。
こちらは側壁上面もレンガで、大変美しいフォルムでした。



周線側の閂(かんぬき)製作を行いました。


閂を五本まとめて定長に、メタルソーで切断しているところ。
ズレないように、ボルト穴に真鍮線を通しています。


撮影:無軸 2022/11/27
転車台周線側の閂を白く塗った例。
直江津D51レールパークにて。



2024/06/21
閂は、上例に従ってアクリルガッシュで白く筆塗りしました。

牽引機は吹付け塗装しました。
塗料は、Mr.カラー 半光沢ブルーFS35622イスラエル砂漠迷彩色(314)です。
思ったより緑寄りでしたが、それほど不自然ではないので、これで由としました。
 
2024/06/28
周線の設置を終えた転車台。
右側に置いてあるのは軌間ゲージと治具。
牽引機にはウェザリングを施しました。



2024/07/05
集電塔の製作途中の様子。

崩壊しないよう、
Φ0.8真鍮線を焼き鈍した自製のリベットでのカシメを併用しながら、
ハンダ付けを進めています。


集電塔頂部のスリップリングを旋削しているところ。
これは二時間くらいで完成。


塗装前ですが、集電塔を、仮に転車台橋に取り付けてみました。
スリップリングから牽引機に至る電線管は、
転車台橋内側を通るタイプにしましたが、
作例は、途中で終わっています。



2024/07/19
当局の塗装場は屋根裏の為、この季節は高温で作業不可ですが、
大雨で涼しい日があったので、
その隙に、集電塔の塗装を済ませてしまいました。
湿気でトラブルが発生し勝ちなので、一般には真似しない方が良いと思います。
ランプブラックを吹いて、煤のウェザリングも同時に施してあります。


自作コネクタを、牽引機~転車台橋桁間に取付けました。
実物とは大きく異なりますが、実用性重視です。



上から見たところ・・・配線の具合が判ると思います。
いかにもそれらしく造作して、知らない人には、
実物もこうなってるん? と勘違いさせる作戦です。

電灯の光ファイバーから光漏れが見られたので、
水性アクリルガッシュの 暗黒ブラック(ターナー色彩)で、遮光しました。
一般の黒色よりも、はるかに黒い絵の具です。
作例は、さらにその上から、キプロスで上塗りしています。



電灯の柄から光が漏れなくなりました。

周辺の地面は、アクリルガッシュにナチュラルサンドを混ぜて調整しました。
簡単に地面表現ができるので、いつもこの方法を使っています。
ナチュラルサンドの代わりに、セラミックスタッコを使うこともありますが、
その場合、石英粉を混ぜたような、チラチラした輝きが出てしまうことがあります。

工程上、バラスト散布はもう少し先になります。



色々、細部は誤魔化しましたが、
各部、動作も確実で、
全体としては、実感的にまとまったと思います。

この項、終わり・・・

この頁のURL   http://musikfest.ran-maru.net/OJQ050.html

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