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 トラスに拠る補強 Structural reinforcement with trusses
 小屋組みは和小屋組ですが、建築当初から構造的に少々無理な部分があり、
 一部垂下したり割れが入ったりしているので・・・

2014/12/03
節があって、そこから割れが進んだ小屋貫(コヤヌキ)材を接着剤で補強しているところ・・・
あまり強度を負担していない部材とはいえ、割れは材の9割に達し、あわや切断寸前でした・・・
建築から26年も経過すると、あちこち痛むものですな・・・
小屋裏にレイアウトを建設し始めたお陰で、未然に対処可能となりました・・・

洋小屋組み構造に似たものを取り入れ、トラス構造とします・・・
ホーム上屋のトラス構造も参考にしました。
写真は小屋貫材に補強を接着しているところ・・・
この部分はトラス構造とした際に屋根の重みで引張り応力が加わります・・・
和風建築にトラス構造が使われなかったのは
引張り力を伝える木組みに、信頼を置かなかったからだそうです・・・

2020/08/08
ホーム上屋のトラス構造の例・・・
秩父鉄道 樋口駅にて・・・

斜材を受け止めるコマは硬いメープル(楓:かえで)材を用い、ルーターで段差加工を施しました・・・
写真はコマに加工を終えたところ・・・木ネジで下の板に仮止めし、加工を容易にしています・・・

コマと斜材の合いを見ているところ・・・トラスの斜材は柾目の米栂材を使用しました・・・

トラス材の最初を取り付けたところ・・・
コマをハタガネで内側に引き寄せ(矢印)、小屋貫材を持ち上げていきます・・・
コマには接着のため木工ボンドを塗布しているので、グリスの役目をはたし割合容易に滑っていきます・・・
この時点では右に小屋貫を仮に支える為の垂直材が在ります・・・

反対側のトラス部材を接着取り付け・・・同様にハタガネで引き寄せます(矢印)・・・

残りの部材を取り付けトラス構造の完成・・・
仮の垂直材も外した状態・・・ 床面に広々した空間が出来るのは良いのですが、
小屋貫の下に支えが無く、元々がかなり無理な構造だったことが判ります・・・
トラスを設ける事によって小屋貫に掛かる負担が軽減され、
代わりに屋根の重量が中央の柱基部に集中します。
中央の柱から地面までは柱が通っています・・・

2014/12/16
油庫と共に・・・さらに奥の列も同様の和小屋構造ですが、
今のところ垂下が少ないのと、トラス構造とすると、その真下から地面までの通し柱がないので、
屋根を支えるための十分な強度が確保できない事から、
当分このままにしておいて様子を見るつもりです・・・


作業通路開削 1
 Set up a passage 1
階段を上がって、レイアウトルームの運転エリアに行くには、トラスの脇をくぐら
なければなりません・・・腰痛持ちには、それも難儀になりつつあるのですが・・・

この部分はトラス構造にしたので、力学的には必要性が薄れた部材があります・・・
ここを撤去すれば通路を確保できそうです・・・

先ず、不要部材を取り除く前に、
垂木(タルキ)材に平行に補強材を設置しようとしましたが、
小屋貫(コヤヌキ)材が圧力に耐えられず割れてしまいました・・・
補強材は楓(かえで)材で、非常に丈夫で堅いのに対し、
小屋貫材は杉材なので割れやすいのです。
名人のお仕事に比べるとお恥ずかしい限り・・・

そこでコマをあてがうことに・・・ジグソーの刃が入らない為、
不要部分を鋸で手引きして取り除きます・・・
しかし、You tubeの名人大工さんのようにはいきません。大変です・・・

コマはフライスで切削します・・・
材料は、かりん材や楓材など堅木を用いました・・・

部材の割れは接着剤で補修し、コマと補強部材の設置完了・・・
矢印が追加した補強。

落下を防ぐため、ロープ掛けをして不要部分の切断・・・
十分、構造計算はしているものの、勇気が要ります・・・
屋根は落ちてこないか?・・・地震のとき崩壊しないか?・・・

誰ですかあ? 崩壊!崩壊!と念じているのは?・・・

残りの不要部分も切断します・・・
切断は、ジグソーに長尺刃、T1044DP(Bosch) 全長250mm、を着けて行いました。

2021/01/27
通路確保・・・あと、切断面の塗装をして完了です。
これで、楽に通ることができるように・・・
見通しも改善しました・・・

上段の小屋貫材には、屋根の重みで引っ張り応力が加わるため、
ワイヤーロープで引いて補助しています。


2/13 夜、早速、仙台沖を震源とする比較的強い地震がありました。当地では震度4。
もちろん何事もありませんでしたが、ヒガミちゃんはMessenger で、
東北旅行中でなくてよかったね・・・

作業通路開削 2
 Set up a passage 2
これからレイアウトルームの一番奥(終端駅・機関庫エリア)での作業が
増えるため、小屋貫き材の一部を切断し、作業通路を確保します・・・

2023/01/17
先ず、小屋束を太いものに置き換え(白矢印)強度を確保、
かすがいは取り除いて、代わりに厚板の金具を木ネジで止め、補強します(赤矢印)。
金具の補強は、写真では見えない向こう側にも対称に行っています。
床上に寝た松丸太材は真ん中で途切れていますが、その下には太い梁が通っています。

最初、小屋貫き材の右側の切断を行いました。
建築士への相談や、簡単な構造計算はしているものの、
崩壊しないか、いつもの事ながら勇気が要ります。
切断後、右側が0.5mm沈んだように見えましたが・・・

ロープ掛けをして落下を防いでから、残りを切断しました。

切断面の角を丸めて、警戒色に塗ったり、
上にクッション材を貼ったりして終了です。
なんだか神社の鳥居みたいですな・・・
右下に、先日、製作したカーブポイントが見えています。




 住居等の構造部材に手を加える場合については、建築士・設計士など専門家の助言を仰いでください。 
 また自治体・地域により、法的な制約が異なる場合もありますので、ご注意ください。

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