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 複分岐器
 Double Switch & No8 No10 Flogs
レイアウト・中間駅北側に設置する分岐器は、スペース的に、
どうしても複分岐器でないと、納まりません。

それも右側にだけ分岐するタイプが必要です。
国内には現在、左右に振り分けるタイプの複分岐器は、何ヶ所か存在しますが、
どちらか、一方にだけ分岐する複分岐器は、現存しないようです。

それで当初、自由形の複分岐器を設置するつもりで、枕木まで貼りつけていたのですが、
たまたま 線路従事員必携附属図 東京鉄道講習会 大正二年 を見ていたら、
なんと、そのものズバリの右側にだけ分岐するタイプの複分岐器・・・
六十封度(フィート)第三種・ダブルスイッチ枕木配置図 が在るのを発見してしまい・・・
2022/5/13
すでに枕木を全部貼りつけていたのですが・・・

2022/5/27
泣く泣く剝がして、やり直す事に・・・
やはり自由形より実物図面に沿った方が良いですからねぇ~

四角い穴はポイントマシン設置予定だったところ。
ベースプレートも延長・拡幅しています。
元々のベースプレートは、比較的柔らかい上、年輪の固い部分も無い、桐集成材で、
延長したベースプレートは、1×4のSPF材なのですが、
この事が後で大変な労苦を強いる事に・・・

犬走りを塗装後、大量の枕木を貼り付けているところ・・・
複分岐器に続くカーブはきつく、R1600になってしまいました。
しかし、第一種車止めは、長さ20m相当に延長しました。

ベースプレートの裏側・・・
取り付け場所の関係で、直近にポイントマシンとなる
サーボモータが設置できないため、リンク機構で延長しています・・・
電流計の付いた箱は、サーボモーターを転換させるための電気的な治具です。

奥の、枕木を茶色に塗装した部分が、複分岐器となります・・・
左手は、砂利盛りの安全側線となります。第一種車止めです。
HOゲージの木製道床から造りました。
中線には脱線ポイントがあります。
レールの継ぎ目部分となるところは、枕木間隔が変化している事が判ります。
早々と、接触限界標識を二箇所付けましたが、判別できますでしょうか?。

レールの加工です。
プロトタイプは 30kg か 37kg レールと思われますが、
都合により旧篠原の#135番レール(50kgレールに相当)を使用しています。

先ず、基本レールのトングレールを避ける部分を、フライス盤で削ります。
上下逆さまにセッティングして、レール底辺だけを削っています・・・

トングレールの加工です。
先に、①トングレール内側上部を削ります・・・
レール把握治具のセッティングには、
ベークライト板から作った角度定規を使用しています。

次いで、②反対側・トングレール外側を全高に渡って削ります・・・
この順番で削らないと、治具でレールを把握することができなくなります。

ノーズレール上部・両側を削ります・・・
削り終えたら、レール頭部の一方・一辺が直線になる様、曲げて形を整えます。

サーキュラソーで t0.2 燐青銅板から切り出した床板の上に、
ノーズレール・ウイングレールをハンダ付けします・・・
ノーズは実物通り、互い違いに組み合わせています。

ハンダ付けが終わった、フログ・・・
手前が#8番・・・奥の二つが#10番
#8番は一方のウイングレールの形が、通常とは少し違っています。
これからキサゲ等を行い、形を整えます・・・

フランジウェイ(軌間線欠線)は相変わらず2mmです。
勇気が無くて1.5mmにチャレンジすることができません・・・・
しかし、将来、1.5mmにするようなことがあっても、
このフログ部分だけ製作して交換すればよく、
ガードレールまで移設などする必要はありません。

残りのレールを所定の長さに切断加工して、
図面上に並べてみた・・・

2022/7/1
未だ途中で、バラストも撒いていませんが、いつものように記念撮影・・・

望遠レンズで写真に撮ると、
リードレールの曲率が不自然など、気になるところもありますが、
脱線もしませんし、肉眼ではほとんど気付きませんので放置しようと思います。

実物の構造は不明ですが、
二番目の転轍桿部は、連結板やトングレール端が支障するので、
リードレール下を大きく削りました・・・

確実性に少々問題があったので、リンク機構のクランクを作り直しました。
φ2.8の鉄シャフトを内径φ3の真鍮パイプに通しています。
その先はφ0.8のステンレスバネ鋼で、転轍桿を動かします。
ステンレスバネ鋼はφ2.8の鉄シャフトに通してあるだけです・・・
この部分はいずれカバーで隠します。
元のクランクピン穴が残っています。

2022/7/1
当鉄道では、分岐器のベース材は、均質で柔らかい桐集成材としていますが、
今回、複分岐器は、SPF材のところがあり、
年輪の部分が固く、スパイクは大変難儀しました。

あと、写真では判り難いのですが、
二番目トングレール下の枕木が斜めに敷かれていたり、
三線に渡る長尺枕木とその角度など、枕木の配列のしかたが独特で、興味深く、
わざわざ、枕木配置図に挙げられていた所以が判る様な気がします。

多数のスパイクで、腕はヘロヘロ、目もショボショボ・・・
今回も色々苦労しましたが、フログ周辺のごちゃごちゃ感・訳の分からなさ具合が楽しい・・・


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