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フライス盤の魔改造 制御回路 老後は、毎日、旋盤やフライス盤を回して暮らそうと企んでいるのに、
暑い日や、長時間運転で、フライス盤が度々不調を来します・・・

購入してから、それほど経過していないフライス盤ですが、
暑い日や長時間運転を行うと、突如として動かなくなってしまいます。
素子の過熱・放熱不足が原因と思われますが、
修理を依頼するのも面倒だし、
基本設計に問題があるのなら、また直ぐ故障するでしょう。

これでは、非常にイライラがつのるので、
制御回路を一から作り直すことにしました。
自作回路ならば、何かトラブルがあっても直ぐ対処もできるしね・・・

2019/10/14
モーターと天板を取り外したところ・・・
回路の大半はこの部分に纏められています。
ギヤカバーの天板にモーターや歯車の軸受けが付いているという、
国産製品の設計者が見たら卒倒しそうな構造・・・
ギヤ駆動なので騒音がひどく、エンドミルの刃当り音を聞き分けられない・・・
なので、加工原点を出すのに苦労したりします・・・

制御回基板も似たようなもんです・・・両面実装基板で、裏面にはチップ部品がギッシリ・・・
左の放熱器が付いている素子2つが、モーターの電流制御を行うSCRですが、
制御電力に比べて、放熱器があまりにも小さすぎるように思われます。
回路の詳細解析はしていませんが、
随分複雑な割には大した機能もなく、要領の悪い設計であることは見てとれます。
資源を無駄使いしているような設計を見ると腹立たしい・・・

自作する制御回路の概略ブロック図です。
回路は当初、PICマイコンとMOS-FETによるPWM制御を考えていましたが、
電圧の異なる定電圧電源がいくつか必要なので、面倒だなあと思っていたところ、
秋月電子から「20A AC100Vトライアック万能調光器キット」として売られている、
導通角制御(位相制御)基板が在ったので、試してみました。
基板と接続するVRはスイッチ付きの100kΩ、 CTは0.22μF耐圧400Vのフィルムコンデンサを使用しました。
詳しくは秋月電子の取説を参照してください。

結果は、低速運転時にモーターから100Hz(当方はAC50Hz地域なので)の唸り音が若干するものの、
制御性も良く、十分実用になることが判ったため、メインの制御はこの方式で試作することに・・・
唸り音が気になる場合は、キャリアを可聴帯域外にした(例えば20kHz)PWM制御にする必要があるでしょう。

さらにモーター電流の検出を行い、過負荷・過電流時には電流のシャットダウンを行うために、
やはり秋月電子の「SSR半導体リレーキット」を設けました。
電流検出にはACS711ELCTR-12AB-Tという電流センサICを使用。
また、オリジナルには無かった、非常停止ボタンも設けます。
電流センサIC出力のA/D変換や、その他全体の制御は、PICマイコンで行いました。

もし、類似の回路を製作したい人は、(そんな方は居ないとは思いますが・・・)
電流センサを0.6Aくらいのリセッタブルヒューズに置き換え、
PICマイコンを削除すれば、専門的な知識が無くとも、割と簡単に実現出来ると思います。

しかし、AC電源を絶縁せず、そのまま利用する方式のため、
感電・発火防止など、安全には十分注意してください。

2019/10/14
内部の様子。オリジナルの電子回路は、フライス盤のコラムに搭載されていましたが、
作例では、外部の独立したケースにまとめました。
金属の切り子が飛び交う環境で使用されるので、通気口などを開けてはいけません。
説明のためACアダプタは外へ出してあります。

背面に放熱器を背負った2つの素子はトライアックですが、
フランジが絶縁されているので、工作が楽です。

整流ダイオードも発熱しますので底面に取り付け、放熱しました。

PICマイコン基板は、以前製作したものの流用です。
ファームウェアももちろん自作です。

2019/10/14
電流センサの出力波形。
家のチープなデジタルオシロの液晶表示が壊れたので、
昔懐かしいアナログオシロでの波形です。
久々のアナログオシロで少々、戸惑いました。

当方は AC50Hz 地域なので、100Hzの脈流が表れています。
4.5Aのところが過電流リミッタの動作レベルです。

無負荷状態でスロットルを回していくと、
モーターに加わる電圧波形は大きく変化していきますが、
面白い事に、電流波形の方は殆ど一定で変化しません・・・

過電流検出は、この電流を検出し作動することになります。
電流値のA/D変換・サンプリング間隔は、約 8μs 毎に行っています。

2019/10/14
出来上がった制御回路ボックスを前から・・・

左上は赤色LEDで、運転中は常時点灯、
過電流検出による非常停止時は高速点滅、
非常停止ボタンが押されての非常停止時はゆっくり点滅、
と表示の区別をしました。

蒸機の逆転器ハンドルのようなスロットルレバーは自作。
赤いキノコスイッチは非常停止ボタン。
正逆転スイッチは、元のフライス盤からの流用ですが、
接続関係が直ぐには判らず、解析するのに少々時間を要しました。

電流計(SD-39-DC3A 若松通商扱い)はネットで丸窓のものを探し出し、レトロな雰囲気に・・・
ちなみに、無負荷運転時は0.5Aぐらいを指します・・・

2019/10/14
制御回路ボックスを背面から・・・

右端はAC電源インレットでノイズフィルタ付きを使用。
放熱器は長時間運転しても、わずかに暖かくなるくらいで、十分な放熱能力でした。

左上はモーターへ至る配線のコネクタ。
下の赤いのはディップロータリースイッチで、
モーターのシャットダウン電流値を設定することができます。
何らかの過負荷・過電流時には、直ぐ止めたいので、
通常は最低値の 4.5A に設定しています。

ただ、これ以上、設定電流値を下げると、
無負荷起動時の電流でもシャットダウン、
止まってしまうので、実用的ではありません。

使用時のレイアウト。 駆動系もタイミングベルト駆動へ改造後の姿です。
制御ボックスに、角度万力を載せているのは、
あわてて非常停止ボタンを押したときに、
軽いので吹っ飛んで行かない様にするため・・・

過電流シャットダウン回路は高速、鋭敏で、
エンドミルに過負荷が加わると、一瞬で停止するので、
駆動ベルトやモーターなどにも過負荷が継続する事無く、
安心感を持って工作に取り組めます。

この一連の改造で、故障や不具合に悩まされる事も無くなり、
使い勝手も良好なものとすることができました。

これで、気分の良い、老後を過ごせる事でしょう・・・


ここのURL   http://musikfest.ran-maru.net/OJQ021.html

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